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【ちびっこ農スクール 第1期三鷹校】おたのしみプログラム①活動レポート♪

2022年9月29日

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三鷹市・冨澤ファームの畑を舞台にお届けしている「ちびっこ農スクール 第1期三鷹校」。
9月11日(日)この日は「おたのしみプログラム」として、いつもの冨澤ファームを飛び出して、別の畑へ♪
題して「三鷹名産!キウイフルーツの生産農家さんに会いにいこう!」
普段とは違う畑、農家さん、そして作物。また違った楽しみ方ができた一日となったかなと思います^^
当日の模様を一部お写真とともにレポートします!


今回お世話になったのは、三鷹市野崎・よしの園の吉野均さん。
よしの園では、今回メインでお話を伺ったキウイフルーツのほか、柿、栗、ミカンなどさまざまな果樹を栽培されています。
東京都内ではとても貴重な果樹専門農家のお一人で、昨年までは二年連続でキウイの収穫体験を開催させていただきました。
ちびっこ農スクールの先生農家・冨澤ファームさんの畑では果樹はほとんどやられていないので、普段の活動ではなかなか見たり詳しくお話を聞けない果樹について学んでもらえたらと思い、吉野さんにお願いさせていただきました♪

集合時間になると、続々とよしの園の果樹畑に子どもたちが集まり始めました!
初めての場所にドキドキする様子が見られるかな?と思っていたら、全くそんなことはありませんでしたね^^
早く来た子たちはみんな、キウイの畑の手前に大きく育つ栗の木を見つけて、栗拾いをしたり、セミの抜け殻を集めたり(!)とリラックスして過ごしていました♪


(栗の木が日陰を作ってくれています)

(もう茶色くなって落ちている栗もあれば、まだイガが緑色の若い栗も)

(おそるおそる…持ってみよう…!お友だち同士で見せ合いっこも♪)

(!!!!!)


全員集合したら、まずは本日限定の先生農家・吉野均さんより自己紹介と果樹園の紹介を。
その後は、冒頭でみんなが先取りしていた栗の木を観察しながら説明を聞きました^^
この日見せていただいたのは、「利平(りへい)」という品種の栗。
栗の収穫はどうやるの?ということで、吉野さんがその場で実演してくださることに!
栗は、完熟したら自然と木から地面に落ちてきます。その落ちた栗、イガはとっても鋭く痛いため、農家さんも素手では触りません!
両足でイガを上から踏んでパカっと割ったら、長いトングで中の栗の実だけを抜き取り集めていくそうです。
初めて見る栗の収穫方法に「へえ〜しらなかった!」というみんな。中には教わりながら試してみる子もいましたよ^^
まだよしの園では本格的な収穫には早いとのことですが、もう地面に少し落ち始めていた栗は、特別に子どもたちも集めて少しだけお家に持って帰らせていただきました♪


(イガ、痛くないかな??よ〜く観察中)

(みんなに説明してくれる吉野さん)

栗のお話を聞いた後は、その目の前に積まれたなにやら土(?)の塊へ…。もともとここが気になっていた様子の子もいましたね。
これは「堆肥(たいひ)」。畑の土壌の栄養となる大事な役割をするものです。
どこの農家さんのところに行っても見られる頻度の高い堆肥は、各農家さんごとにその「中身」が異なります。
牛や馬など動物の糞や落ち葉、さまざまな組み合わせで作られる堆肥ですが、ここよしの園さんでは、毎年必ず出る剪定後のキウイの枝を粉砕してこの堆肥づくりを行っているとのこと。
発酵すると熱を発し、フワ〜っと大量の湯気が上がることもあるのだとか!子どもたちにも見せてあげたいです^^
堆肥を実際に手で触ってみたり、農家さんに「いい?」と聞いて登ってみたり…!実際に体感してみました♪

栗、堆肥と順に見た後は、いよいよ本日メインのキウイ畑へ!
この時期はまだ収穫は始まっていないため、頭上にはたわわに実ったキウイがたくさんなっている姿を見学することができました♪
よしの園で育てられているキウイは、全部で3種類。
まずはじめに、果肉の中心部分が赤く甘みが強いのが特徴の「紅妃(こうひ)」から見学です。
キウイは味の特徴はもちろん、その見た目にも違いが出やすい果物の一つ。
吉野さんから「形に注目してくださいね〜」というお話があった紅妃は、やや下膨れでベルのような形。
そして試しに触ってみると、皮がつるっとしています。産毛が非常に少ないのも特徴なのですね。
産毛が少ないということは、皮が傷つきやすいということ。収穫期まできれいに守るために「袋がけ」された状態を見れたのは貴重な機会でした!

お次は、果肉が黄色い「東京ゴールド」。紅妃よりはやや酸味があるのだとか。およそ10年ほど前に東京で品種登録された、まだ比較的新しいキウイです!
こちらはキウイのお尻部分がすぼんで、雫のような形が印象的。
これも産毛は少なめということで、子どもたちも実際に触らせてもらうことに。「ほんとうにつるつるだね」と体感していました^^

そして最後は、グリーンキウイの定番品種「ヘイワード」。
私たちが普段食べている緑色のキウイはほとんどがこの品種、ということでその楕円形で産毛がふわふわ生えている姿はよく見覚えがある子どもたちも多かったようです^^
このままこのヘイワードの育つ下に座って、畑でのお話タイムがスタートです♪

まず最初は、農いく!案内役スタッフによるミニクイズコーナーから。
冨澤ファーム(野菜)とよしの園(果樹)を巡った子どもたちへ「果樹と野菜の違いって?」というテーマのもと、大きく3つ違いを考えてもらいました^^
①「果樹は、樹になる」:一度植えたら毎年同じ樹に実が育ちます(⇄野菜は収穫を終えたら”片付け”ますね)
②「果樹は、収穫してもすぐに食べられない(ものもある)」:キウイやバナナを代表に「追熟」が必要なものがあります(⇄野菜では追熟という言葉はあまり聞きません。強いて言うなら、トマトなど?ただし、東京の畑では樹上で完熟してからとる農家さんがほとんどなので珍しいですね)
③「果樹は、農家さんが少ない」:東京都内では、野菜農家の方が圧倒的に多いです(→どうしてだろう?と一緒に理由も考えました)


(スタッフからの声がけに「はーい!」と元気に手をあげたり、真剣に聞いてくれています)

クイズコーナーが終わると、ここからは先生農家の吉野さんにバトンタッチ♪
紙芝居風に印刷したスライド資料を使いながら、ここでもクイズを織り交ぜつつ、三鷹のキウイのお話を聞かせてくださいました。
キウイが最も作られている国はどこ?じゃあ日本では?東京都内では???
みんな元気に発言していてとても可愛らしかったです^^
都内では三鷹が生産量第一位!そのほかの順位も発表してもらい、「〇〇市はー!?」と自分が住んでいる場所のランキングが低いことを知りちょっぴりがっかりする様子も…(笑)
産地や旬、三鷹でよく作られている品種、そして普段の農作業でたいへんなことなどなど、いろいろなお話を聞けて大満足でしたね。


(吉野さんと一緒に、キウイ棚の下で集合写真♪)

すべてのプログラムを終えたら、帰りの会+今回はお土産も!
みんなの先生農家・冨澤さんから、三鷹産のブルーベリーを使用したパウンドケーキのプレゼントです♪
キウイが収穫期を迎えた暁には、キウイのパウンドケーキも販売が始まるよ、ということで楽しみですね^^
おうちでおいしく食べられたかな〜?

普段の場所と違う環境で、違う作物の見学をしながらお話を聞く時間。
これもまた、ちびっこ農スクールの子どもたちにとっての「種まき」となっていますように。
次は10月1日の第五回!久しぶりに、みんな大好き「収穫体験」も予定しています♪お楽しみに〜!

text:Megumi Maruyama

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