農場では、季節ごとにブルーベリーの摘み取りやリンゴのもぎ取りの受け入れも。
優しい口調とは裏腹に、さまざまなことにチャレンジするなど熱いエネルギーを秘める。
今回のNewsletterは特別編!
「しゅんかしゅんか」が胸を張ってオススメする「さくらこめたまご」のお話をお届けします。
レモンイエロー色の黄身や、くさみのないさっぱりとした味わいが人気のたまご。手がけるのは、日野市百草・由木農場の由木勉さんです。
最寄りのバス停から緩やかな坂道を登った先、豊かな自然に囲まれた丘の上にある農場にてお話を伺いました。
由木さんってどんな人?
由木さんは学校を卒業した後、すぐに実家の農業を継ぎました。
ここ由木家は、遡ること安土桃山時代からこの地にあり、由木さんで15代目というたいへん歴史の長いお家。実は明治初期までは敷地内に神社があり、ご先祖は代々神主を務められていたとか。お祖父様の代まで神主業は続き、本格的に農業一本になったのはお父様の代からです。
現在は養鶏の他にも、広大な畑を活用してサトイモ、ごぼう、タケノコ、リンゴ、ブルーベリーなどさまざまな作物を栽培しています。
由木農場は、鶏糞を堆肥にして畑に用いたり、竹やぶで出る竹の間引きを機械で粉砕しチップとして活用するなど、なるべく廃棄物を出さずに活かし合う「循環農法」が特徴。
就農されて45年目、ここ数年で新たにリンゴの畑で「高密植栽培」技術を導入するなど、チャレンジ精神に富んだ農家さんです。
さくらこめたまごの秘密
味の特徴は、くさみのないさっぱりとした甘み。その秘密は、自家配合でつくられるこだわりの餌にありました。
餌に使用されるのは、岐阜県でつくられている飼料米。このお米は由木農場の鶏たちの餌になり、稲わらは岐阜の飛騨牛の餌に活用されています。
飼料米のほかには、非遺伝子組換えのトウモロコシや大豆かす、広島県産の牡蠣殻、米ぬか、魚粉などを使用しており、餌の廃業作業は由木さんご自身にしかできない職人技。二日に一度、1,300kgもの量を仕込むのだといいます。
たまごを産むのは、純国産鶏「さくら」。
現在、日本のたまごの国内自給率はおよそ95%ですが、そのたまごを産む鶏の90%以上は実は海外から輸入されています。
対して、「さくら」は餌に使われている飼料米と同じ岐阜県生まれ。埼玉県の育雛場で育てられた後、由木農場にやってきて、自然の光と風が通る開放鶏舎で毎日たまごを産むようになります。
飼料も鶏も国産にこだわった結果、食べる方からは「無添加で安心です」「飽きずに毎日食べられます」といった嬉しいお声がたくさん届きます。
多くの人の元へ届く
主な卸先は、生協、スーパー、しゅんかしゅんか、日野市の学校給食です。
日野市で唯一たまごの生産をしている由木さんは、市内の全公立小中学校合わせて25校に給食用のたまごを卸しています。多い時には、一校に900玉を届けることも!給食への提供を始められて今年で35年。きっと日野市内には親子二代で由木さんのたまごを食べて育っている方もいるはずと考えると、とても素敵だなあと思うのでした。
また、割れて出荷できないたまごがあれば、地元のパン屋さんなどに加工用として卸すこともよくあるそうです。
まさに、地元の食を支える由木さんのたまご。
ご本人にオススメの食べ方を伺うと、「やっぱり生がうまいから、たまごかけご飯だろうね」とのこと!
東京日野市で愛情たっぷり育てられた生まれたての味わいを、ぜひご賞味ください。