約30種類のブルーベリーの販売や摘みとりを行っており、昨年は農いく!も受け入れてくださいました。
今年は、ブルーベリー畑の空いている一角で、野菜の収穫体験も始めるなど、積極的に新しいことに取り組まれています。
戸倉通りに沿って国分寺の住宅街を歩いていくと「ブルーベリー摘みとり」と書かれた可愛らしいのぼりが揺れています。
ここは、ブルーベリーガーデンHIRANO。甘く爽やかな香りが漂う畑を、園主の平野琢哉さんに案内していただきました。
木の一本一本に品種名が書かれていて、心の中で読み上げながら「ブルーベリーにこんなにも種類があるのか」と驚きます。
植木業からブルーベリーへ
ここ国分寺で代々植木業を営んできた平野園。
今から22年前、お父様の代からブルーベリー園へと切り替え、現在は毎年30種類を超えるブルーベリーを栽培されています。
6月を迎え収穫シーズンになると、毎週末家族連れが摘みとりに訪れ大賑わい。
私たちの直売所「しゅんかしゅんか」では、5月半ば頃になると「ブルーベリーはそろそろかしら?」なんてお客様からの声が多く聞こえてきます。
そんな平野さんの畑には、なんとしゅんかしゅんか専用の区画が2つも!「しゅんかさん、今年も(注文の)エンジン全開ですね!」と笑う平野さんです。
この日も朝4時半から1時間半かけておよそ7.5kgのブルーベリーを収穫してくださっていました。
「今朝は雨が降ったから、収穫後に風を当てて乾かしたんだよ」と教えてくれました。濡れたままパック詰めすると販売時に臭ってしまうことがあるため、この日のように雨が降ると収穫後に乾かす作業が必須なのだとか。
今シーズンは新たに野菜の収穫体験も少しずつ始め、さっそく地元の子どもたちが楽しそうに夏野菜を収穫しているそうです。
また、ピンクブルーベリーの栽培も、現在試行錯誤中。甘くて香りがよく、可愛らしい見た目のピンクブルーベリーはまだまだ貴重。店頭で出会えたらとてもラッキーですよ!
“より良い”を届けるために
「実は昨年からマイマイガが出てきちゃって…」平野さんの表情が曇ります。
マイマイガの幼虫は毛虫と似た見た目をしていますが、ブルーベリーへの食害はなく人のことも刺しません。
「たとえ刺さなくても、やっぱり子どもたちが見たら驚いちゃうからね…」畑に徐々に広がってしまい、対策には頭を悩ませているそうです。
他にも長く続けてきたからこその悩みも。ブルーベリーが安定して実をつけるのは20年ほどと言われ、寿命を迎えた木は新しい木に変えていかないといけません。
また、生育には気候変動の影響も。年々、夏の暑さは厳しくなっており、一部の品種は今の気候に適さなくなっているのだとか。変化する気候に合わせて品種も選別しないといけないのです。
悩ましいことも多いけれど前向きな平野さんからは、より良いものを安心して楽しんでもらうことを大事にされている姿勢が伝わってきました。
これからも変化を続ける
ご本人は「せっかちなんだよ」と笑いますが、気になってから実際に試すまでがとにかくはやい平野さん。
積極的に新しいものを取り入れ変化をおもしろがれるお人柄が、毎年大盛況のブルーベリー園に繋がっているのだと感じました。
平野さんのブルーベリーは9月半ば頃まで、「にしこくマルシェ しゅんかしゅんか」店頭にたくさん並びます。
摘みとりもできますので、ぜひ足を運んでみてくださいね!